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認知症委員会からの活動報告
今月のブログ担当は、認知症委員会です。
前回2月のブログでの報告に引き続き、今回4月から10月までの間の取組みについて紹介させていただきます。
【入居者A様の施設での生活上の課題】
〇 食事量の低下:食事を自ら進んで摂取されない
〇 排泄:尿意・便意がなくなってきている
〇 ADLと意欲の低下:車椅子での生活による筋力低下、周囲への関心が無くなっている
【対応策】
〇 食事量の低下
主食を残された時は、ふりかけを使用し食べていただくことにしていたが、偏りがあり、おかずの食べ残しが見られたため、ワンプレート式(丼の上におかずをのせる)で試みてみると、拒否なく食べていただき、当初に比べ食事量が飛躍的に上がったと思われる。
〇 排泄
ご本人様からの訴えがまばらで、尿意・便意がはっきりとしなかったため、定時にトイレ誘導を行い対応するも、毎回パットが汚染しているため、排泄チェック表を活用し排泄リズムを把握。その結果、2~3時間ごとのトイレ誘導だとパット内の汚染が見られなかったため、現在も定時のトイレ誘導を行っている。また、4月は座薬を使用していたが、夏場以降はトイレ誘導時に排便されることが多く現在では使用することが少なくなった。
尿意・便意の訴え自体は、ほほない状況ではあるが、本人様にとって負担の少ない形で排泄ケアが出来ていると思われる。
〇 ADLと意欲の低下
筋力の低下から意欲の低下、さらに周囲への無関心へ繋がっているのではないかと考え、まずは意欲を引き出せるようにヘルパーの利用時間に一緒に家事活動に参加いただいたり、歌を一緒に唄ったりすることを行った。
また、筋力の維持・向上のため、生活リハビリとして、デイケアホールや洗濯場への車椅子移動を自走で行っていただくことにした。時間はかかるものの、疲労感の訴えや拒否は見られないため、現在も普段のリハビリと家事活動を含めた日常での生活リハビリに取り組み、ADLの維持及び意欲の低下に努めている。
最近では、以前にあまり感じなかった笑顔が多く見受けられるように思います。
以上の対応状況については、10/30の勉強会で発表を行うとともに、グループワークで意見交換を行いました。各部署、多職種のスタッフで意見を交えることでケアの幅が広がっていったのではないかと思います。
これからも、入居者様一人ひとりが充実した生活を送られるようサポートに努めて頑張っていきたいと思います。